ハイパーシコシコ自分語りうどん部

†お会計時に渡されるクーポン券は食器返却のときそのまま捨てがち†

ラブライブ!フェスとかLoveLive! days!!とか

 

 


「じゃあ、次は福岡だな」

そう言って僕達は別れた。月曜。夕方。新幹線のホームで。

彼とは正反対の新幹線に乗りながら、僕は期待に胸を膨らませていた。

 

これから始まるLoveLive daysに―。

 

 


「セイムで」

どっと笑いが起こる。

僕達はカードゲームに興じていた。

時刻は午前3時。あれだけの語らって、笑って、泣いていたのに時間が足りない。

僕は不思議に思った。

 

 

 

 「急に人生が来た」

2日目の終演後、普段はクールな彼が泣いていた。

頑張ってきてよかったなぁ、と肩を叩いたら

「泣くから喋んな!」って怒ってきたので

僕も泣くまいと、茶化すように、笑った。

 

 


 「写真撮ろうぜ!」

僕達は写真を撮った。

フラスタを出そうぜって言ってくれた仲間と。

ここまで一緒に走ってきた仲間と。

「あとで送るから!」と別れ際に言ったら、

「最高に楽しもうな!」と返ってきた。

 いいやつらだなって、思った。

 

 


「いただきます」

僕たちは食べた。

筋肉痛の朝。彼が作ってくれたカレーを。

去年くらいまでは、見ず知らずの他人だったのに。

食卓を囲んでしばらく続く無言が、妙に心地よかった。

 

 


「はっけよい」

のこった。

曝された。

判決は有罪だった。

 

 


「なんでお前が泣くんだよwww」

1日目。開演前。

僕たちの前には何の障害物もなかった。

あの日、「μ’sに会いたかった」と

泣きながらガーリックライスを頬張る彼を思い出して

「よかったなぁ」と、嬉しさが溢れて止まらなかった。

 

 

 

「木のところにいます」

その一言を合図に、続々と人が集まってきた。

インターネットの偶像が、実を結び像を成す。

こんなにも多くの人と、喜びを分かち合える日が来るなんて

思ってもみなかった。

 

 


ラブライブ!フェス、当日!”

狭い箱の中で、男3人が写真に文字を書き込む。

印刷された文字を見て

「実感沸かないね」と

そんなことを言い合っていた。

 

 


「何も言わずに、受け取ってくれ」

金曜。夜。みんなと合流してすぐのこと。

僕の手を握りながら渡してきたのは

ルビィちゃんのラバーバンド。

僕は嬉しくて、声にならない声を漏らした。

 

 


「お先に失礼します」

職場を離れ、早足で駅へと向かう。

東京行きの新幹線に乗りこみながら、僕は期待に胸を膨らませていた。

 

これから始まるLoveLive daysに―。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


あの日閉じられた最高の”今”に、僕の姿はありませんでした。

 

「みんなで叶える物語」は画面の向こう側のお伽噺で。たとえ今になって好きを叫んでも、その声は届かない。

ずっとそう思っていました。

 

それでも、届いてしまった。

 

ステージに上がったμ'sのみんなは、あの輝いた日々を懐かしむかのように笑っていましたね。僕は初めて彼女たちと会うはずなのに、どこか初めてじゃないような気がして。この日が来ることを心待ちにしていたのに、いざ彼女たちを目の前にすると、溢れたのは”期待”よりも”安心感”で。

 

ステージ上に浮かび上がったシルエットを見ても、「ぼららら」を歌う彼女たちを見ても泣かなかったのに。ややあってμ’sの名前を叫んだとき、わぁっと涙があふれ出てきて、好きだなぁ、好きでいてよかったんだなぁ、という思いが溢れて止まらなくなってしまった。

 

どうやら僕は、”好き”であることに、なにか資格のようなものがいると思っていたみたいです。

 

彼女たちはいつだって伝え続けてくれていました。自分自身と向き合う苦悩も、仲間たちに向き合うの難しさも、それらすべてに”向き合ったあと”に分かち合える喜びも。歌を、物語を、ライブを通してずっとずっと伝え続けてくれていたんです。

 

新田さんは、ずっとずうっと、長い間「出会た瞬間がラブライブのはじまりだよ」って言い続けてくれましたね。たぶんそんな風にして、たくさんの”好き”をずっとずっと認めてくれてきた。それでも僕は、それに気付けなかった。気付かないふりをしてた。

 

それでも、あの日画面の向こうに輝きを見つけたときからは想像もつかない光景が目の前に広がっていて、好きという気持ちが止まらなくなってしまった。胸を張って、このコンテンツが好きだと言えた。好きだと言いたかった。

 

だから僕は、このラブライブ!フェスを通して、自分の”好き”をちょっとだけ認めてあげようと思ったんです。

 

自分のことを認めてあげるって、結構難しいことだと思います。それでも認めてあげたかった。それは、僕一人ではけっしてたどり着けなかった場所だから。僕をこの世界に導いてくれた友人がいて、ライブに誘ってくれた友人がいて、遠く離れているのに、いつもつながっている仲間がいて。キャラクターやキャストの先にいた、みんなに僕は変えられたから。ひとりでも楽しいだろうけど、みんなと一緒なら、もっと楽しいから。

 

「みんなの存在が僕を作ってるんだぞ!」って叫びたかったんです。

 

「みんなで叶える物語」の主人公はみんなです。それでも「私を叶える物語」の主人公は自分しかいません。だからこそ頑張れる。みんなの物語を大切なものにするために、自分の物語を頑張ろうと思える。輝きたいと思える。自惚れでもかまわないんです。

 

だから、僕はまず自分のことから認めてゆけるような人になりたい。あの日、フェス後のラジオで「Aqoursちゃんはがんばってるんだよ~!」と涙ながらに語った小林愛香さんのように、走って走って走り抜けた先で振り返ったときに、『あぁ、自分はここまで頑張ってきたんだな』って思いたい。そうして次は『みんなのおかげでここまで来れた』って思いたい。

そうしたら、自分のことも相手のことも認められるような、新田さんのような人になれるんじゃないかって思うから。

 

 

 



僕が大切な人達に、そうされてきたように。

 

 

 

 

 

 

 

最近は虹ちゃんの活動も活発になり、つい先日にはユニットのCDも発売されましたね。どの曲も魅力的すぎてリピートしまくっていると「(ああ、これがLoveLive!Days!というやつなんだなぁ)」「(これがえみつんの言ってた、μ'sはずっとそばに居た)」ってことなんだなぁと実感できます。主人公は自分しかいなくても、LoveLive!Days!がいつもそばにいる。唯一無二のヒーラーみたいな存在がそばにいるような感じかなぁと思うのです。

 

現在も幅広く展開を続ける #LoveLive というコンテンツ。あの日みた「みんなで叶える物語」の輪の中に自分はいなくとも。今では輪の中に飛び込むくらいの勇気はもらってるはずだから。

 


「「I live! I live! LoveLive days!!!!!!!!!」」

そう叫んだとき、キャストのみんなよりもオタクみんなの顔が浮かんだのは、つまりそういうことなんだと思います。

 

 

 

ありったけのLoveLive!Days!!に、感謝を込めて。

 

9周年、おめでとうございます。

 

 

 

 

2020.02.22

ぶれぶれのジョニー

(((((( c(・ω・()・ω・)っ)))))