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【忘備録】イラスト制作過程ついて

 

うわ〜〜〜〜描きたい描きたい!可愛い女の子を描きたい!パッと目を引く構図で描きたい!!文脈がわかるような背景も描きたいよ〜!!!

 

そんなとき、ありますよね。

 

でも脳みそにあるイラストは神絵なのに、いざ描いてみると「(なんかちがう…)」「(おれが表現したいのはこんなんじゃないやい!)」となってしまい筆が折れがち。

なので今日はイラスト制作の過程を振り返ってみることで、どんな工程で、どんなところに気を遣っているかを言語化し、技術を確立しつつ次の課題を見つけることを目的として記事を書いてみようと思います。

 

※前提としてアニメ塗りのキャライラスト制作過程を書いていきます。というかアニメ塗りしかできません。お?やんのか??

 

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工程表

  1. 構図
  2. 大ラフ
  3. ラフ
  4. 色付け・修正
  5. 線画
  6. 着彩(ベース)
  7. 着彩(要所)
  8. 影1
  9. 影2
  10. ハイライト
  11. 反射光
  12. 背景
  13. 調整
  14. 完成

 

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0.前提

今回はいろんな画風の中で最も簡単(適当)なアニメ塗りの工程をまとめます。厚塗り?アニメ塗りもできないやつがしゃしゃってんじゃないよ!!

 

そしてモデルには「プロジェクトセカイ カラフルステージ」よりMORE MORE JUMP!の桃井愛莉さんに来ていただきました。

 

↓↓↓↓↓完成図↓↓↓↓↓

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彼女は最近の中でも特に脳から出力までの解像度があまり落ちなかったため起用しています。

桃井さん、よろしくお願いします。

 

 

1.構図

・イラストの中で何を伝えるか、その目的を表現するための骨格となるいちばん大事な工程

・ポーズ:桃井の誕生日イラストということで「桃井ポーズ」に決定

・構図:桃井ポーズのハートに合わせてカメラをフォーカス、奥行きを持たせて視線を誘う

・画力が足りネェ…→人体の構造がわからないときはpintarest、もしくは自撮りにてポージング素材を調達する

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・いい素材が見つからなかったので自撮りをしました。カワイイはいつも地獄から錬成されています。

 

 

2.大ラフ

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・イラストの魅力を左右するイメージを固めるいちばん大事な工程

・ここで可愛くない…!と思ったら可愛くなるまで描き直した方がいい(そのままの魅力で描き終えてしまうため)(あと塗りが終わった後に描き直すのが面倒)

・立体を意識!人体は角柱や円柱でできている!(暴論)

・絵の固さは捻り・傾きで取り払う。おじさん(筆者)のポージングだと肩が水平で固い印象を受ける(赤三角)ので、水平部分をなくし奥行きをつくことで不自然さを軽減しキュートさをupさせる(青三角)

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・顔を小さくしすぎるとキャラとしてとっつきづらい印象を受けがちらしい。デカくする。

 

3.ラフ

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・表情や質感などを決めるいちばん大事な工程

・これがほぼ線画!って言えるくらい線は取れている方がいい(取れてないと一生線画に移れない)

・表情:桃井は元気いっぱいな姉御肌のアイドル→そんな彼女の見せるキュートでドキドキする表情→筆者に向けたウインク、キッスの表情に決定(←言語化の地獄か?)

・今回は"目を引くイラスト"を描くという目的から"目"と"手"に視線を誘導することを意識

 

 

4.色付け・修正

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・線→平面から移行したときの違和感を洗い出すためのいちばん大事な工程(やらなくてもよい)

・グレーでベタベタと塗る。たのしいね。

・肌、服、装飾などで色分けするとよし

 

 

5.線画

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・イラストのクオリティを分かついちばん大事な工程

目、衣装、小物などでレイヤーを分ける!分けることで修正しやすくなる

・今回は目、後ろ髪、その他の3つに分けた

・2,000px程度のサイズの紙に対して5mmくらいのペンで描くと、色塗りをした後の線画が目立たなくなりがち

線に濃淡をつける→境界は太く、その他は細くすることでのっぺりした印象をなくす

・線がヒョロヒョロでもビビらない。塗りでなんとかなる(らしい)

 

 

6.塗り(ベース)

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・イラストの魅力を分かつ塗りの下地となるいちばん大事な工程

・逆に塗りが上手ければこれまでのポカ(パース、構図などの崩れ)を帳消しにできる(らしい)

・乗算レイヤーを使用し、髪、肌、服などレイヤーごとに分けてベタ塗り

・塗り残しをなくす。白抜け箇所撲滅!

 

 

7.塗り(要所)

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・目やメイクなど、視線のいく箇所の塗り。本当にいちばん大事な工程

・目はいちばん視線がいくところなのでいちばん丁寧に描く

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・目のレイヤーは5枚くらい使う。

 →乗算レイヤー3枚にて目の色付け

 →発光レイヤーにてハイライト(強)

 →ハードorソフトライトレイヤーにてハイライト(弱)入れる

・チークの中に線引くと頬の紅潮が印象強くなっていいかも

・まつ毛、眼球の黒は色トレで馴染ませた方が今っぽいイラストになる

・眉はいつも描き忘れるのでメイクとして描く

 

 

8.影1

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・イラストに立体感を与えるためのいちばん大事な工程

・影は大胆に、大きな面積を塗る! 細かく描くより立体感が出る

・光が当たっている向きを意識して塗る。今回は左斜め上から光が当たっている。

・ベースの色によって影の色を分ける

 例:肌→赤みがかった色

※背景の色に合わせて影のベース色を作ることも大事。イラストとしての統一感が出る

・稜線を強調する。影と影でない部分の境界線を彩度高めの色で塗るとなんかいい感じになる。

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・色トレースする(線画に着色する工程)。肌と肌が重なり合うところに黒以外の色を置くことで、線が塗りに馴染む。目尻の赤マスカラなど着色などもここで行う。

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9.影2

・立体感を追加するいちばん大事な工程

・影1よりも濃い箇所に気持ち程度色を置く

・今回は塗り忘れたので画像はなし。忘れんなよな!

 

 

10.ハイライト

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・背景の雰囲気を醸し出すためのいちばん大事な工程

・発光レイヤーorハードライトレイヤーにて髪のツヤツヤした箇所、照りの強い箇所を塗る

・ここが上手いとエモーショナルなイラストが描けるらしい。描きたい。

 

 

11.反射光

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・アニメ塗りから塗りをワンランクアップさせるための大事な工程

・地面から反射した光をソフトライトレイヤーにて塗る。青系統の色で塗るとそれっぽくなる。

・ついでに髪の先をバイカラーにしてみた。髪色にクリッピングして塗る。今っぽくなっていい。

 

12.背景

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・イラストに物語を付与するためのいちばん大事な工程

・背景を描くだけでグッと絵の密度が上がるので描いた方がいい。でもめんどくさいよね。

・新規レイヤーにて背景のベースをバケツでベタ塗りする。線画や塗りに隙間があると背景色が対象(桃井)に入り込むため、それは消す。

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消えちゃった…ワァ…

・背景テーマ:桃井はアイドル→セカイで誕生日ライブが開催されたことにするか→感動のフィナーレ直前、舞う紙吹雪、ふと目が合う、くれるファンサ…昇天…(←言語化の地獄からおれを救ってくれ)

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・紙吹雪とかランダムに配置されるものは、均等に配置するよりあえてダマを作ったりする方が自然になる

 

 

13.調整

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・イラストをパッと見栄え良くするためのいちばん大事な工程

・新規色調補正レイヤーからトーンカーブを使用して色調する。

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・パーリンノイズにて紙の質感を出す。オーバーレイレイヤーにてグレーを画面一色に塗りつぶす。ツルツルからザラザラした印象になる。この加工すき。

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14.完成

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桃井さん、おつかれさまでした。かわいいね。

描いた時間は6時間くらいでした。

 

総括

"良いイラスト"と"上手いイラスト"は違う、ということを常に意識することが上達の鍵なのかなと思いました。

イラストを描いていると上手く描けたな〜と思ってもなんか魅力的でないな〜と思うことがよくあって。そしてその魅力の有無は構図やラフの段階で決まっていることが多かったりするんですね。なので面倒でも構図を整えて、ラフをしっかり描き込むことが大事かな、というのが今の結論です。

 

とはいえ絵を描くときって衝動的なものなので、そんな努力してるヒマねぇ〜!ってのが現実。今回こうして記事にまとめたのは、独学でこんくらいかけるようになったことの確認と、今後ちゃんと勉強したときの伸びしろを確認したかったから。これから何を描くにしても描かないにしてもここを基準にして、ぼちぼち勉強してみようかなと思っています。

 

やっぱ塗りだよな〜塗り。もっと厚塗りっぽい深みのあるイラストを描きたいのが今の欲です。アニメ塗りは簡単で見栄えいいけど本当におれが描きたい絵じゃない。ガサガサで勢いあるのに見栄えがするようなイラストが描きたい。あと背景も描きたい。でもやっぱ勉強はしたくねぇ〜〜よなぁ〜〜〜

 

 

2023.3.26