空が高い。
雲はうすく長く伸びている。
朝は肌寒く、もうすっかり秋の足音を感じる。
乗車率の低い市営バスには、Suicaの代わりにディスプレイが設置され、そこで延々と冠婚葬祭の映像を流している。
街にはよくわからんオブジェが建設され、通る人の視線を奪う。
街の真ん中にぽっかり空いたサラ地には、何があったかもう覚えていない。
街は、少しずつ移ろいゆく。
自分が生まれ育った街なのに、今は居場所を感じない。
お気に入りのコーヒーショップ。
好きだったラーメン屋。
いつもより長い時間をかけて、ゆっくりと、少しずつ街に溶かしてゆく。
暮れに映える街灯。
紫色に輝く星座。
返ってくるおかえりの声。
あったかいごはん。
少しだけ高いまくら。
ああ、今日もいい日だったなぁ。
2018.08.19
ぶれぶれのジョニー
(((((( c(・ω・()・ω・)っ)))))