ハイパーシコシコ自分語りうどん部

†お会計時に渡されるクーポン券は食器返却のときそのまま捨てがち†

ラブライブ!虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会 First Live "with You"に、ラブライブ!をみた

 

僕にとってのラブライブというコンテンツは、"人生をちょっぴり豊かにするためのヒントを与えてくれるもの"だと思っている。

それは"大好きの肯定"だったり、"感情表現の仕方"だったりするのだが、キャラクターやキャストが描いてきた物語を追体験する事で、自分と重ね合わせて共感したり、強い憧れを抱いたりすることができるという側面が強い。

グループという枠組みに収まりながらも、それぞれが歩んできた過程は違う。家柄や性格、人間関係など、色々なバックグラウンドを持つ人々が集まることで、何かを為し得る。

そこに多くの人が魅了される。

自分も何かを為してみたくなる。

そんな愛すべきコンテンツに、僕も魅了されている。

 

では、僕にとってのラブライブの"ライブ"とはどんなものだろう。

 

色々思うところはあれるけれども、多分給水所みたいな感じなんだと思う。マラソンの給水所。近づいてきたら嬉しいし、水を飲んでいるときは生き返るような感覚になる。飲み終わった後は「おっしゃ、もうちょっと走りますか」と言う気分になる。

その理屈で考えると、虹ヶ崎学園スクールアイドル同好会のライブは"ラブライブのライブ"に違わなかったと言える。

 

だってまた、明日から仕事を頑張りたくて仕方ないから。

 

これが理由になってるかどうかはわからないけど、今まで僕が見てきたAqoursのライブ後と同じような感情を覚えている。そんな理由のない感情に、何故か確信めいたものを持っている。

 

最高だった。

 

上原歩夢役の大西亜玖璃さんが歌の途中で流した涙は、想いの強さの裏返しだ。"これから私があなた 支えられるように もっともっと強くならなくちゃ"という歌詞からは、今までの歩夢ちゃんへの感謝と、これからの大西さん自身の"開花宣言"として受け取れた。

 

中須かすみという小悪魔系スクールアイドルを演じながらも、常にファンとメンバーへの配慮を忘れない相良茉優さんの気遣いには感服した。常にLVのお客さんのことを忘れなかった彼女に、エンターテイナーとしての中須かすみを見たように思う。

L

O

V

E かすみん。

 

桜坂しずく役、前田佳織里さん。
「オードリー」と「あなたの理想のヒロイン」の表現の幅に身震いした。「自分は自分以外の何者になれるのか?」という楽曲のテーマとは裏腹に、どっしり構えたパフォーマンスとMCからは、彼女自身の強みが存分に活かされているんだろうなぁと感じた。

多分筆者の推し。目元が好き。

 

元気で前向きな宮下愛を演じる村上奈津実さんの感情の吐露は、僕が一番見たかったものだった。1日目のMCで「"見たことのない景色が見る"ためには勇気がいる。私は愛のようになれるのかなと思って怖かった」と発言した彼女は、2日目には「これからもみんなと一緒に、見たことのない景色を見てみたい」と口にしていた。僕はここに、"自らの弱さを受け入れることのできる強さ"を感じた。"愛ちゃんをとても大切にしている"という気持ちは、笑顔に溢れたパフォーマンスにも現れていたように思う。

2人のことが大好きになった。

 

田中ちえ美さん演じる天王寺璃奈は、感情表現が苦手な子。だからこそボードを介して素直な気持ちを伝えたいのだろうし、相手のことを大切に想いたいのだろう。そんな彼女の想いを汲み取った田中さんの笑顔は、トロッコ上からはキラキラと輝いて余計に眩しかった。

だから、MCで述べていたような劣等感なんてのは感じないでほしい。劣等感を感じたとしても、自分を責めないであげてほしい。そう思った。

 

近江彼方の夢の国はとても居心地が良かった。それは鬼頭明里さんの持つ優しさから溢れたものであり、彼女が彼方ちゃんをより深くに感じているからだと感じた。のほほんとしていながらも他の演者をフォローするような一言はまさにお姉ちゃんのようで、見ているファンにも安心感を与えてくれた。

そんな彼女のことを思うと、彼女が大切だと思う虹ヶ咲のみんなを、僕も大切にしたいと思う。誰かを上げるために、誰かを貶すようなことは絶対にしたくないなと強く思った。

 

指出毬亜さん演じるエマ・ヴェルデを見る私はさぞや園長先生のような顔つきになっていたと思う。だってあんなに優しい世界ないもん。思わず笑顔が溢れてしまうような子供達とのパフォーマンスには、"人を笑顔にする魔法"がかかっているように感じた。

彼女もまた、誰かの涙に寄り添う優しさを持っていた。子供たちに向ける笑顔がとても素敵だった。

あと「声繋ごうよ」の振りコピが最高に楽しかったわね。

 

朝香果林はセクシーだ。そんな彼女を演じる久保田未夢さんは、"セクシー" で "キュート"。ステージで魅了したかと思えば、メンバーと話している彼女はとても女の子らしくて可愛らしかった。

彼女もまた、朝香果林と同じようなバックグラウンドを持つが故に、ギャップに苦悩しているのかもしれない。そんな感情を吐き出してくれたことが、いちファンとして嬉しかった。

 

楠木ともりさん演じる優木せつ菜の質問に僕は答えられなかった。

自分の好きを大切にすることをラブライブで知った。だが「誰かの好きを大切にしているか?」と言う質問には、素直にウンとは頷けない。問われたとき、楔を打つように、鋭くて、重い言葉が心に打ち込まれたような気がした。

そんな彼女のパフォーマンスは、歌と言うよりかは叫びに近かったようにも感じる。熱のこもった歌唱。激しいパフォーマンス。「ついてこれるか」と言わんばかりの煽り。

彼女は、ステージ上で自分の好きを叫んでいた。彼女とともに歩んできた優木せつ菜の覚悟を、心の奥から叫んでいた。

 

彼女は、ラブライブを体現していた。

 

 

ざっと虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会の1stライブを振り返ってみたが、上述したのはほんの一部でしかない。

 

9人のパフォーマンスには色が溢れていた。彼女たちの元に咲いた色は、自分の信念、生き様、個性と様々あるが、一貫しているのは"好き"と言う感情だ。

あなたを好きだとという感情。自分を好きだという感情。演劇が、仲間が、眠ることが、自分の個性が好きだという感情。

それぞれの気持ちがないまぜになったステージには、みんなの個性を大切にしたからこそ架かった虹があった。

 

僕はここに「Yes」から始まるラブライブ!を見た。

 

 

 

 

 

僕は頑張ってる人が好きだ。厳密に言えば、何かを為すために頑張っている人。何かを為したくて、でもできなくて、踠いてる人。

だからそんな人が報われてくれるのは嬉しい。努力が認められることは、とても喜ばしいことだと思う。

正直者が馬鹿を見るなんてのはまっぴらだ。

 

僕もただ応援するだけではいられない。一緒に踠いて、仲間と声を掛け合って、少しずつでも前に進みたい。彼女たちが抱き合っている姿を見て、そんなことを思っていた。

 

 

まだまだ花は咲いたばかりだ。

 

 

 

2019.12.15

ぶれぶれのジョニー

(((((( c(・ω・()・ω・)っ)))))