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劇場版 鬼滅の刃 〜無限列車編〜 を観てきた

 

最高だったとしか言いようが無いくらい最高でした。

エンドロールが終わった後もしばらく動けなくなった映画を観たのは久方ぶりです。それくらい良かった。マスクがビチョビチョになりました。

 

今作は単行本7〜8巻の内容である無限列車を舞台として物語が展開されます。炭治郎含むかまぼこ隊(これ公式名称なんか?)が炎柱・煉獄杏寿郎と共に、数日で数名以上が行方不明となっている"無限列車"へと乗り込み、鬼を退治するというお話。のちのストーリーに大きな影響を及ぼす大事なお話だっただけに、これほどの映像美とド迫力のアクション、そしてそれに負けない魂のぶつかり合いを魅せてくれたことが嬉しくてなりませんでした。鑑賞前「原作で話の内容知ってるしな〜」とか思って、勝手に期待を下げていた自分に破壊殺 滅式キメこみたいです。

 

鬼滅アニメの魅力はなんといってもその映像美でしょうか。テレビアニメシリーズから既に「水の呼吸」の表現やバトルシーンの演出などに興奮しっぱなしでしたが、劇場版でもそれは変わらず。下弦の壱・魘夢が繰り出すうごうごした触手。煉獄さんの炎の呼吸など、その触感や熱が画面越しに伝わってくるようで思わず顔を顰めてしまったり、炭治郎が夢をみせられていると気づき自ら自決するシーンでは身体がこわばって動けなくなってしまったり、映画120分のうち90分ぐらいは圧倒されていました。

リアル過ぎないリアルさと、アニメらしい演出のバランスがこの作品に没入できるひとつのポイントのなのかなぁと思ったりします。

 

また役者さん同士の魂が篭った演技にも、何度も泣かされました。「言うわけないだろう!俺の家族が!」という炭治郎のセリフからは、彼の家族に対する愛と、真っ直ぐひたむきな姿に涙が止まらず。その直前に、家族からひどい罵声を浴びせられるシーンが鮮烈に刷り込まれていたのも、強く炭治郎を応援したくなったポイントなのだと思いました。あそこのモノローグは炭治郎の炭治郎たりうる人間像が浮かび上がる、すごく好きなシーンです。

 

さて、物語後半。下弦の壱 魘夢を倒し電車の乗客200人も無事、いよいよ一件落着と思われたところに、上限の参  猗窩座が現れます。

彼の登場シーンに流れた劇伴からは、堪らなく神経をすり減らすような切迫感が伝わってきて手に汗が滲みます。土煙で曇る視界。突然の会敵。そして何より猗窩座を演じる石田彰さんの声色。 猗窩座はただの戦闘狂に見えて「人を食うことだけに固執しない」「強者には敬意を払う」といった理性的な感情で動いているため、熱の中にどこか冷たさを孕む石田さんをチョイスしたキャスト選びには脱帽でした。登場から絶望感が半端なかったです。パズドラコラボで先にキャストを知ってしまったことが悔やまれます。

 

煉獄vs.猗窩座の戦いでは息をするのも忘れ、外から2人の戦いを眺める炭治郎や伊之助のように冷や汗を流していました。原作では2,3話でカタがついてしまったような2人の戦いも、原作とは異なりじわじわと押される煉獄さんの奮闘が描かれていて、より人間サイドの煉獄さんに感情移入してしまいました。猗窩座が言うように、鬼と比べると人間は儚く、脆い弱者なのかもしれません。しかし、そんな脆さを抱えていると知りながらも強者である鬼に挑む。そこに譲らない彼の信念があることを、バトルシーンのワンカット、セリフのひとつひとつから感じられたがために夢中になれました。原作を読んでいるのに、その後の展開も忘れ、その瞬間瞬間に没頭することができたのは、アニメ版をみる上でのこの上ない喜びなのではないでしょうか。

 

最終シーンでは炭治郎と気持ちがリンクしすぎて涙が止まりませんでした。原作を読んでいても涙が滲んでいただけに、あれだけの死闘を繰り広げた煉獄さんの言葉ひとつひとつが説得力を持って心に染みてきました。長年慕ってきた父に認められずとも、これまでも柱として恥じぬ振る舞いをしてきたのでしょう。そんな揺らぐ想いを、今際の際の自分に言い聞かせるように、託すように後輩に告げる彼の姿をみてまた涙が止まらなくなったのです。それでもティッシュにもタオルにも手を伸ばせなかったのは、私が彼の勇姿を最後まで見届けたかったなのかもしれません。

 

これからこの物語はどこまで進むのでしょう。個人的にキャラクターを映し出す好きなお話、アクションで観たいお話など様々あるため、是非これからもアニメ・鬼滅の刃を応援したいと思います。とりあえずもっかい観にいこう。衣ずれの音ひとつも立てたくなくなるような、爆音と静寂にあれだけ心動かされるのは、劇場ならではの魅力だと思うのです。

 

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ぶれぶれのジョニー

(((((( c(・ω・()・ω・)っ)))))

2020.11.03